プロローグ
くそ、我が部隊はどこにいるんだ!
砂漠で逸れたら洒落にならん。
「しっかりしろ、生きて帰るんだろ?」
「た、たいちょう・・・おれはもうだめです・・・おれをおいて・・・」
やばいぞ、おれの腕もコイツの体力も限界みたいだ。
「バカ言うな!帰って妹の花嫁姿を見るんだろうが!!!」
「へへ・・・きっとキレイなんだろうなぁ・・・」
「当たり前だろ。だから頑張って生きようぜ!」
「・・・・・・・あぁ・・・」
本当に限界かもしれん。
どこかに休める場所は・・・くそっ、いちめん砂しか見当たらないぜ。
「待ってろよ。すぐにこんな砂漠抜け出してやるぜ。」
一歩一歩大地を踏みしめて歩く。
足がもうガクガク震えて力が入らない。
だが、俺は立ち止まらない。仲間のために・・・自分のために・・・