りん王国…そして歴史が始まる…
その両手は、夢を掴むためにある!

メニュー ホーム 戦慄の小説 お慈悲の頂き物 日記(ブログ) 禁断のリンク集 われへメールを お気に入りに登録
NO フットボール NO ライフ


彼は強い。


生まれてから、ずっとサッカーボールと触ってきたオレとしては負けられない。


変なプライドがついたものだ。


彼のポジションはミッドフィルダーでフォワードのすぐ後ろにいる。


彼は凄い!


フォワードにキラーパスもするし、自分で攻めてきたりもする。


ドリブルで敵をかわす姿は華麗の一言に尽きる。


そして、彼の必殺シュートは「オーバーヘッド」だ。


一度、俺の守るゴールが彼のオーバーヘッドで網をゆらされた経験がある。


あれは悔しかった。


あんな凄まじいオーバーヘッドはアニメでしか見たことがない。


そんなことを考えてたら、彼が一人で攻めてきた。


こっちはディフェンスが三人もいるんだぞ、頭大丈夫か?


敵なのに、そんな心配をしてしまった。


しかし、彼に心配はいらなかった。


彼は華麗なステップでディフェンスの一人をかわしていった。


すぐに、もう一人のディフェンスがつく。


すぐにディフェンスが来たことを確認すると、彼はボールを前に蹴り上げ、ディフェンスの頭の上を通り越してディフェンスを抜いていった。


むろん彼はボールを蹴り上げると同時に走り出していたから、ボールを見失わずに済んだ。


あと一人のディフェンスは、彼に追いつこうとしたが追いつけず、しまいには転んでしまった。


かわいそうだが、こっちは彼がすぐそこまで攻めてきているので、それどころではない。


こうして、ついに彼とオレの一騎打ちの構図が出来上がってしまった。


昔オーバーヘッドでゴールを決められたときのことが、フラッシュバックしてきた。


怖い・・・・・。


確かに怖いが、今のオレはもうあの頃とは違う。


あの頃からは格段に成長しているはずである。


・・・・・・・・反射神経以外。


「よっしゃー!こいやー!!!」


そう叫んで気合を入れ直す。


彼は無言でシュート体制に入った。


なに!オーバーヘッドじゃないだと!?


オレは少なからず動揺したが、あのオーバーヘッドじゃないなら止められる!と思った。


しかし彼は、やはり只者ではなかった。


彼の渾身の力で蹴ったボールは、左隅のゴールに向かって走ってきた。


普通の人には、ちょっと難しいところだがオレならどうにかして届く範囲だった。


オレは力いっぱい飛んで手を力いっぱい伸ばした。


とどく!


そう思ったとき、なんとボールは急に軌道を変え、オレの俺の体の下を通ってゴールに入っていった。


オレは愕然とした・・・


ド、ドライブシュートだと!?


あいつはツ○サ君か?


と、そこで審判が試合終了のホイッスルを吹いた。


その瞬間、3年間思い続けた国立への夢が潰えた。


オレは決意する!


あっちがツ○サ君なら、こっちは若○君だ。





青春の夢は大きく、そして無限なのであった。


aizawa (C) ALL RIGHTS RESERVED BY naririn 2006

小説と画像の無断使用禁止