友情って大事!
「お前、好きな人いる?」
学校帰りに友達からそんなことを言われた。
「そんなのいないよ!お前はいるのか?」
好きな人はいるにはいるが、恥ずかしくて言えるわけない。
「オレはいるよ。」
当然こんな話をするのだからいることだろう。
「だれだれ?」
僕は当然興味を向ける。
「美水さん。」
「美水さんだと!あの学校一キレイだと称されるあの人か!!確かあの人は1つ上だぞ!?わかっているのか?お前には相応しくない!!!」
「なんだと、このヤロー!」
おっと、あぶないあぶない。
思わず逝ってしまった。
まさか同じ人を好きになっているとは・・・
危うく殴りかかるところだった。
いたしかたないが謝っておこう。
「いや、すまない。ちょっとコーフンして血液が頭まで上ってしまったようだ。許してたもれ。」
ちょっとダンディーに謝ってみた。
「いえいえ、こちらこそ申し訳ありません。こっちも、ちょっとプッチン逝ってたみたいですわ。おほほほほ・・・」
マダム的な謝り方で返された。
なかなかやるな!
とりあえず、話を戻しておこう。
「で、お前はその恋が実ると思っているのか?」
当然返ってくる答えは「NO」と分かっているが、一応聞いといてやる。
「YES!」
予測から真逆の答えが返ってきて俺は動揺した。
「な、なんだって!貴様、何の根拠があって・・・」
「毎朝挨拶している。」
・・・
・・・・・
・・・・・・・・
いってー!
この子いて〜よ!
「お、お前は挨拶だけで相手がお前のことを好きになってくれるとでも思っているのか?」
痛すぎたから一応聞いてあげました。
「は?お前何言ってんの?あんな笑顔で挨拶してくれるのは俺だけだぜ!?それは何故か?それは恋しているからさ〜。」
「だれが?」
「美水さんが。」
「だれを?」
「オレを。」
「なぜに?」
「さあ?恋なんていうものはそんなもんさ〜」
・・・・・ちょっとかっこいいかも。
なんか、こいつなら美水さんを任せられるような気がしてきたよ!
「お前にすべてを任せる!必ず奪ってこいよ。やつの心を・・・」
「んじゃ、オレこっちだから」
「おう、んじゃな〜。」
二人は別々の道へ入っていった。
俺はこのとき知らない。
ひとりは幸せになり、ひとりは不幸となることを・・・
オレは家の近くまで帰ってきた。
すると、玄関に訪問者が訪れていた。
「どちら様ですか?親なら夜にならないと帰ってきませんよ?」
訪問者に親の不在をつたえる。
「え、いえ、御用のある方は貴方ですわ。」
「み、美水さん!?」
「あら、私の名前をご存知とは・・・私も有名になりましたね。」
「そらも〜。それで何か御用ですか?」
低姿勢に聞いてみた。
「ええ、実は貴方は私の婿候補に選ばれました。私を手に入れるために頑張って成長してくださいね。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ?」
「それでは、また明日。ごきげんよう。」
この出来事でオレは巨万の富を手に入れることができたが、なにか大切なものを失ったような気がしないでもない。
「・・・・・・・・・・おのれ〜、オレの美水さんを奪いやがって〜。」
そこには復讐に燃える親友の姿があった。